サポーターインタビュー

2022/08/18

古玉 かりほ さん

インタビュー画像
移住年月 2017年
年代 40代
職業 会社員

古玉さんは佐渡生まれ。高校を卒業後進学のため東京へ。2017年にUターンされ、2021年一般社団法人佐渡古文化保存協会の理事としてご活躍です。

 

 

Q.Uターンしたきっかけは何ですか?

飛騨市立美術館で学芸員として働いていた時に、出会った佐渡の方の一言が大きなきっかけになりました。当時いつかはUターンしたい気持ちはありましたが、一歩が踏み出せず・・・ただ、佐渡に眠っている手つかずの放置された文化財について憂いていました。

そんな時、同じように佐渡の文化財や古美術をどうにかしたいとわざわざ勤め先まで訪ねてきてくださった佐渡の住職がいて、佐渡の文化の保存などについて話をしました。その話に共鳴してくれ、応援するとの言葉をいただき、佐渡への背中を押されたと感じました。

このチャンスは生かさないとダメだ、と思いUターンを決めました。

 

Q.佐渡ってこんなところ、 地域性・島民性って?

SNSよりも噂が早い! 日本全国の田舎はそうだと思うのですが、噂話はとにかく早く回りますね。笑 たくさんの人を介すると尾ひれがどんどんつくことになりますが、それに振り回されることなく、ちゃんと信念を持ってどうしていきたいか軸を作るといいと思います。

あと佐渡の人はシャイというか、きっかけがないとなかなか動かないように感じることがあります。今、旧若林邸という洋館の修復をしていますが、ここの存在を知ってもらおうとワークショップを開くと「実は興味があった」「実は参加してみたかった」という声をよく聞きます。自分からはなかなか行動に移すことは難しいけど、誰かがやろうとすることに共感できたら、とても応援してくれます。自分が先頭切って始めよう!というより後ろから支援したいという気持ちの方が多いかもしれませんね。佐渡の文化財の行方を同じように憂いて共感してくれる人がいるとは、自分が活動してみないとわからなかったことでした。

 

 

Q.佐渡島民が教える佐渡の好きなところ、いいところ、こと、もの。

 

佐渡には本物が揃っています。私は美大に通っていたのですが、授業でランプシェイドを作ることがありました。佐渡の竹で作ろうと思ったのですが、間に合わず市販の竹を使ったんです。明らかに弱くて・・・。実家の裏の竹のほうがいい竹だなぁと思ったことを覚えています。美大生こそ田舎の素材を活用したらいいのに!って。

 

町歩きをしていても素晴らしいものが転がっていて、発見があります。みんなは気付いていませんが、佐渡は素材に恵まれています。そういうものが当たり前に転がっている佐渡はアイデアを持って取り組めば面白いことができる島ですよ。

 

Q.移住/Uターンを検討している方にメッセージ

 

佐渡にはたくさんの遺産があると思っています。それは全国を見てもとても珍しいこと。すごく誇るべきことなのですが、佐渡の人には当たり前すぎて朽ちていっても「残念だね」で終わってしまうことが多いのは事実あります。私が移住をする方のサポートをしたいと思ったのは、私たちの活動自身のためでもあります。佐渡の宝でもある文化財に心を動かされ移住やUターンを決めた方がいるなら、私たちと一緒に未来に残る保存活動をしていきませんか?

佐渡にはないものもたくさんあります。ですが、それを嘆くのではなく、新鮮な目を忘れずに自分の足元にあるものを見直せば、私が発見できたように皆さんにも佐渡の宝が見つけられると思います。一緒に本物の体験をしましょう!

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