サポーターインタビュー

2022/09/14

石原 雅美 さん

インタビュー画像
移住年月 2001年
年代 50代
職業 自営業

石原さんは茨城生まれ。ご結婚を機に2001年に大阪から佐渡へ引越しされました。佐渡で出産・子育て、息子さんの島外への進学まで経験しました。小木に明治38年に建てられた国の登録有形文化財旧喜八屋旅館で「喜八屋ゴローカフェ」を営んでいます。また民俗芸能鬼剣舞(おにけんばい)の団体に所属し、お祭りでも活躍しています。

Q.佐渡に20年以上お住いの石原さん。その間の変化について教えてください。

 

私が移住した2001年はまだ小木町でした。2004年市町村合併があり、一島一市の佐渡市ができました。市になって不便になったこともよかったこともあります。ただ、小木町の人の「去る者は追わず来る者は拒まず」「華やかなことにぎやかなことが好き」という港町らしい気質は昔から変わりません。最近特に新しいカフェや飲食店、民泊が増えましたが、小木町の人はそれを受け入れることができる懐を持っています。市民活動も盛んで街並み保存の団体を中心に重要伝統的建造物群保存地区を目指しています。20年のうちに何か変わったというより、変化し続けているというのが小木町のいいところでしょうか。

 

Q.佐渡で子育てをして良いところ、大変なところ を教えてください。

 

良いところは、子どもが小さいときは海や山など自然の中でのんびりと色んな動植物を観察、採取したり、山登り、農業のほか、鬼太鼓、民謡などの伝統芸能なども様々な体験ができます。中学校では観光客に向けてガイドをするなど地域に根付いた授業が行われ、子どもの情操教育にはとてもいい環境だと思います。

 

大変なところは、南部だと病院が少なく、国中の佐渡病院まで行かないといけないということでした。あと、うちの場合はスポーツをしたい子だったのですが、その選択肢が非常に少なかったです。中学ではサッカー部を希望したのですが学校にサッカー部がなく、ソフトテニス部を選びました。高校では競技によって、対戦校があまりないので島外遠征に行く部活動もありました。スポーツに関しては子どもの人口が少ないので仕方ないところはありますが、学校の部活ではなく地元のクラブに所属できることもあります。全てにおいて送り迎えは大変でしたね。

 

Q.地域活動として鬼剣舞に積極的に参加されていますが、きっかけは何ですか?

 

小木には和太鼓集団「鼓童」の本拠地があります。鼓童のメンバーの一人が岩手の民俗芸能岩崎鬼剣舞から「印可の証」(教えてもいいという許可)をいただいたことをきっかけに私もその団体に参加しました。小木町には字(あざ)ごとに芸能があります。鬼太鼓、小獅子舞、大獅子、小木おけさなど・・・。小木は北前船の貿易が盛んだった時代、各地の様々な文化が混ざりあったので、このように様々な文化芸能があるのかもしれません。小木の気質としてにぎやかなことが好き町なので、私たちの鬼剣舞も受け入れてもらえました。現在では発足15年になりますが、一緒に小木を盛り上げてくれる人はまだまだ歓迎しています。佐渡に暮らすと芸能がとても身近にあるので、何か始めると老若男女問わず知り合いが増えていいと思いますよ。

 

Q.UIターンを検討している方にメッセージをお願いします。

 

都会の完全な便利さを求めていると、佐渡暮らしはとても難しいと思います。佐渡ではしか味わえない、体験、食べ物、空の色、季節の移り変わりなど素敵なことがたくさんあります。そういうものを楽しめることが出来る方なら、佐渡暮らしは苦ではないのと思いますよ。

以前と比べて、ネットで買い物はできますし、車は必要なところですが島内にいて特別不便に思うところはあまりありません。でも移住は思い切った人生のイベントだと思うので、自分に合う土地を自分の目で見つけてほしいと思います。

 

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