サポーターインタビュー

2022/08/19

山本 ひとみ さん

インタビュー画像
移住年月 1980年
年代 60代
職業 子育て支援センタースタッフ

 

山本さんは佐渡生まれ。高校卒業後進学のため佐渡を離れ、短大卒業後保育士に。現在は佐和田子育て支援センターの職員として勤務。

 

 

Q.佐渡にUターンしようと思ったきっかけは何ですか?また最近の佐渡が変わったなと思うことはありますか?

 

元々大学を卒業後新潟市で就職が決まっていたんで、着任までの間で実家ですごそうと帰省したんです。その間に佐渡でご縁が出来て残ることになりました。最近の佐渡は本当に変わったと実感しています。島外から来た人の力はすごいと思っていますよ。島民は良くも悪くも今までのやり方や考え方しか知らない人も多いので、「こんなものかな」と思ってしまいますが大きな声を上げてくれて市が変わるきっかけを作ってくれています。

ときわ丸のキッズルームも実はそんなお母さんたちの声が届いて実現しました。私たちの時代では船でぐずった子どもをあやしに甲板に出るのは「仕方がない」と思っていたことに、「それはおかしい」と声を上げてくれたんです。声の結集がいい佐渡を作っていってるんだと思います。

 

 

Q.佐渡で子育てのよいところ、大変なところは何ですか?

 

よいところは、佐渡は子育てしていると声を掛けてくれる人が多いところです。そして子どもが大きい声を出しても寛容な人が多いでしょうね。大変なところはママ友が繋がる場がまだまだ足りないところでしょうか。声を掛けてくれる人は多いんだから、大きな家族みたいな受け皿があったらいいなと思います。じじばばの孫育てが主流の佐渡なので、移住や転勤のお母さん方は孤立しがちです。現状はすぐには変わらなくても、愚痴でもいいので子育て支援センターへ遊びに来てください。子育て支援センターはそんなお母さん方のためにあるので、子育ては一人で抱え込まずお気軽にご利用いただきたいです。職員は寄り添って話を聞きますよ。

 

 

 

Q.佐渡島民が教える佐渡のおすすめ休日の遊び方を教えて下さい。

 

何気ない日常を切り取るだけでもとても楽しいと思いますよ。最近私はSNSに日常写真を投稿しています。私たちにとっては毎日当たり前にある目の前の風景を喜んでくださる方もいるので、佐渡の良さを改めて知ることができます。

私は佐渡出身ですが、佐渡の良さは知らずにいました。それを教えてくれたのはやはり島外から来た和太鼓集団鼓童です。当時は「都会からこんなド田舎に来てなんでこんなに輝いているんだろう」と鼓童のメンバーがまぶしく見えました。この人たちが惹きつける佐渡って何だろうと、佐渡の魅力を探すようになりました。今では何年にも渡って佐渡の研修生たちとお付き合いがあります。

平成16年に子育てを楽しみ、親子で絵本好きになって欲しいと仲間で「寺子屋たすく文庫」を建設しました。その後佐渡市の子どもの居場所作り事業を受け増築しました。

コロナ禍で活動が停滞していますが落ち着いたらまた子どもの居場所困った時の寺子屋として活動できたらと思います。

その寺子屋に鼓童の研修生たちも来ます。「困ったときの寺子屋」として実家のような気軽さで受け入れています。

 

 

Q.UIターンを検討している方にメッセージをお願いします。

 

佐渡の人は人懐っこいというと聞こえはいいですが、遠慮のないところがあります。その距離感に最初は戸惑いを感じることもあると思います。例えば、ちょっと家に車がないと「どこに行ってきたんだ?」と家族じゃない人に聞かれることも・・・。「どこに行ってきたのかなんて、あなたには関係ないでしょう」と思うでしょうね。しかし、それは「こんにちは」と変わらない程度の挨拶なんです。そんなことが続くかもしれません。私は子育て支援センターや寺子屋での活動を通し、島外から来た人に寄り添えるような居場所を作りたいと思ってきました。「こんなはずではなかった」と思われるのはとても悲しいので、ちょっとした誤解やすれ違いを解消できる翻訳をしていきたいと思っています。

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