サポーターインタビュー

2022/08/17

菊池 はるみ さん

インタビュー画像
移住年月 2006年
年代 40代
職業 野草研究家・野草マネジメント

佐渡生まれ、佐渡育ち。高校卒業を機に新潟市の専門学校で製菓について学び、10年間新潟市で暮らす。Uターン後は佐渡の野草の研究に力を入れ、ワークショップを開いたり、高校生や地元の方々と活動しています。

 

https://ikkakinokinoha0401.hatenablog.com/

 

Q.佐渡にUターンしようと思ったきっかけ、Uターンして気が付いたことなど教えてください。

妊娠がきっかけでUターンしました。私自身佐渡の自然の中からたくさんのことを学び育った経験があったので、同じ環境で子育てしたいという思いがありました。夫も佐渡出身なのでUターンすることへは夫婦ともに特に抵抗なく、また、親が近くにいると安心ですし。

体調を崩したことをきっかけに野草と出会い、佐渡にはたくさんの野草がありそれを暮らしに取り入れてきた知恵があることに気が付きました。地域の先輩方に話を聞いたり、書物などを参考に独学で研究を始めました。野草のワークショップを開くと移住者の参加も多くて、佐渡の暮らしで身近な野草に興味がある方も多いんだなと感じています。

彼らから改めて佐渡の良いところを聞いて、地元目線では分からなかった佐渡の良さを再発見できています。移住者の方々は昔の暮らしを求めて佐渡にくる方も多く、そういう方々へは祖父母から聞いた佐渡の暮らしを伝える橋渡しができ、UIターン者がお互いに良い関係ができていると思います。

 

 

Q.佐渡で子育てをしてよいところ、苦労しているところはありますか?

 

佐渡で子育てするメリットは自然が豊かで自由度が大きいことだと思います。また、Uターンして間もない頃は子育て世代の移住者が集まるコミュニティがあって、よく参加していました。そこで島外から来た方々から多くの価値観を学びました。

デメリットとしては選択肢が少ないこと。特に部活動の選択肢が少ないことです。子どもの数が少ないのでメンバーもギリギリだったり、練習のための島外遠征もよくあるのでお金がかかります。スポーツ用品を揃えるのも少し苦労します。ネットでなんでも買える時代ですがサイズ感を確認できないのが悩ましいです。

佐渡には高校は5校ありますが、高校進学を機に島を離れるお子さんもいらっしゃいますよ。

 

Q.Uターン者から見た佐渡の島民性、地域との関わり方を教えてください。

 

佐渡の人たちは自信が無かったり、劣等感を感じている方も少なからずいらっしゃる気がします。私自身が子どものころに体験したことなのですが、学生時代に部活の遠征で島外へ出ることがありました。するとそこで「島へ帰れ」などヤジが飛ぶんです。実際強かったらそんなヤジも吹き飛ばせたのでしょうが、弱くて…笑。 子どもの頃そんな体験をしてしまうと、劣等感が形成されてしまうと思うんですよね。

とは言え、佐渡の人は佐渡が大好きな人が多い気がします。移住者の目線で佐渡の良さを伝えるととても喜びますし、挨拶をすることで関係を築けると思います。

地域のお祭りや草刈りなど、自治会の活動には積極的に参加することもおすすめです。移住者にはハードル高く感じてしまうことかもしれないですが、そこで自分を知ってもらう機会にもなります。

 

Q.UIターンを検討している方にメッセージをお願いします。

 

佐渡では自然体でいられます。見栄を張らずに生活できるというか、自然の中で子育てしたい人にはおすすめの土地だと思います。畑をするにも佐渡は猪や猿がいないので害獣対策の必要はないですし、有事の際に水道がストップしても湧き水で代用できます。

もし古民家に住むなら猫を飼うといいですよ。Uターンして古民家暮らしが始まったのですが、森に囲まれた場所のせいか、ネズミがすごくて…猫を飼い始めたら彼らが退治してくれてとても助かっています。飼っている猫は近所で生まれた子猫を引き取ったり、山で出会った野良猫を迎え入れて一緒に暮らしています。

 

佐渡は以前から移住者も多く、先輩移住者が地域の方と良い関係を築き上げてくださったおかげで、新たに移住してくる方も暮らしやすい土台が出来ていると思います。

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